アミノ酸飲料ダイエットのウソ・ホント!? その3

(8)アミノ酸飲料でダイエットはできる?
アミノ酸飲料ダイエットのウソ・ホント!? その2
 アミノ酸は本当に脂肪燃焼を促進させるのだろうか?既に述べたように、リジン・アラニン・プロリン・アルギニンはリパーゼの働きを促進させる働きがある。しかし、この働きはメインのものではなく、摂取しても脂肪の燃焼だけに働くわけではない。また、どのくらいの量でダイエット効果を発揮するかは不明である。少なくともアミノ酸飲料に含まれる300~2000 mg ではダイエット効果は期待できない。
 ここで、NHK の「ためしてガッテン(2003年7月9日放送:話題の健康法・ウソ・ホント)」という番組で行われた実験を紹介する。実験内容は、以下のグループにアミノ酸を摂取させ、3週間の体重と体脂肪を測定したものだ。
・アミノ酸を10g飲むだけのグループ(4 人)
・アミノ酸を10g飲んでさらに運動をするグループ(5 人)
 結果は共に体重の変化は見られないが、アミノ酸を飲んで運動したグループは体脂肪が減少し、代わりに筋肉が増加したというものであった。脂肪が減少して筋肉が増加したという結果は、太りにくい体をつくることができたという点で一見ダイエットに成功しているかのように思われる。
 
(9)アミノ酸の量に注目
 しかしここで注目すべき点はアミノ酸の量である。実験で飲んだ量は10gであるが、これだけのアミノ酸をペットボトル飲料から摂取するとすれば、5L飲まなければならない。
 アミノ酸飲料を5Lも飲めば、550~1650kcalのエネルギーを摂取してしまう。ちなみに、成人女性の基礎代謝量は平均1200kcalであるので、アミノ酸飲料を5Lも飲むとやせるどころか太ってしまうおそれがある。
 摂取したカロリーをジョギングで消費させようとすると、体重約60キロの人ならば、34分~100分走らなくてはならない。また、ペットボトル飲料には脂肪燃焼を促進するアミノ酸だけが含まれているわけではない。これは、過剰摂取による副作用を避けるための業者の計らいである。
まとめ
 以上のことから、アミノ酸飲料を飲むだけではダイエット効果は期待できないといえる。つまりアミノ酸飲料によるダイエットはウソである。
【参考文献】
『食の科学』 著者:橋本洋子・三浦義彰羊土社(1999 年) 『 アミノ酸ハンドブック』 著者:新谷滋記株式会社工業調査会(2003 年) 『 新鮮生物図表』 浜島書店(l995 年)
食事から摂るアミノ酸
 日常生活の中で、人はどれくらいのアミノ酸を食事から摂取しているのか?疑問に思ったので、調べてみた。下は、各種食品の必須アミノ酸の組成表。

 上の表を参考に、料理の具体的なアミノ酸含有量を想定し、一日のアミノ酸摂取量を求めた。
◆ 朝食( TOTAL 13200mg )
 ごはん(2500mg)、みそ汁(1500mg)、潰け物(1000mg)、納豆(8200mg)

◆ 昼食( TOTAL 20800mg )
 しめじとナスのトマトソースパスタ(19400mg)、野菜サラダ(1400mg)

◆ 間食( TOTAL 4700mg )
 ショートケーキ(4700mg)、レモンティー(0mg)

◆ 夕食( TOTAL 32400mg )
 ご飯(2500mg)、みそ汁(2800mg)、潰け物(1000mg)、ハンバーグ(22400mg)